ノートPCのHDDをSSDへWindows標準ツールだけで移行した
ノートPCのハードディスクの調子が悪くなったのか、電源を入れても起動しないことが何度かあり、加えてパームレストのぬくもりが夏場では我慢できなくなってきたので、SSDに交換することにしてみた。
いざSSDへ環境を移そうと思ってググってみると[EaseUS Todo Backup Free]を使う方法がたくさんヒットしますが、Windows7以降なら標準機能で全部できるのでやってみた、というのがこの記事です。
なお、HDDからSSDへ移行したのはWindows Server 2012ですが、Windows7やWindows8でも同様にできるはずです。
必要となるものは以下のとおりです。
- 交換前のノートPC
- 交換用のSSD(サイズは交換前より小さくても可)
- バックアップ用として、外付けHDD, NAS, 他のPCの共有フォルダのいずれか
- バックアップ復元用ディスクとして、システム修復ディスク, OSインストールメディアのいずれか。
手順は以下の流れになります。
- システム修復ディスク/回復ドライブを用意する
- SSDにあわせてパーティションを縮小する
- イメージバックアップを取得する
- HDDを取り出し、SSDを接続
- システム修復ディスク/回復ドライブからイメージバックアップを復元
- パーティションを拡大する
システム修復ディスク/回復ドライブを用意する
マシンが起動しなくなった時にバックアップからシステムを復元するためのディスクを作成します。
既に作成していれば必要ありません。まだ作成していなければ、この機会に作りましょう。
OSと32bit/64bitが一致すれば、別のマシンで作ったものでも良いようです。
Windows7でシステム修復ディスクを作成する
以下の手順を参照して下さい。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1204/06/news126.html
Windows8で回復ドライブを作成する
以下の手順を参照して下さい。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1212/21/news096.html
Windows8ではUSBに入れることができるようになったので便利ですね。
修復ディスクが作れない場合はインストールディスクを用意
OSのインストールメディアがあれば、そこからコンピュータを起動してシステムを復元することが出来ます。ここでいうインストールメディアとはパソコンに付いてくる出荷時状態に復元するためのCD/DVDではありません。以下のようなWindows OSをインストールするためのCD/DVDです。
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SSDにあわせてパーティションを縮小する
以前より安くなったとはいえSSDはまだまだ高価なものですので、HDDのサイズと比べてSSDのサイズの方が小さい場合がほとんどだと思います。
HDDより大きなSSDを用意出来た場合はここは読み飛ばして、「イメージバックアップを取得する」に進んで下さい。
コントロールパネル → 管理ツール → コンピュータの管理 から、 記憶域 → ディスクの管理 と進みます。
対象となるパーティションを右クリックして、ディスクの縮小を選択します。
C:の縮小という画面が出ます。
縮小後の合計サイズがSSDの容量より小さくなることを確認して下さい。
56,683MB は 1000で割って 1.05倍するとハードディスク/SSDのパッケージに書かれているGBになります。*1
56663 / 1000 * 1.05 = 59.4GB となるので、買ってきたSSDに入りそうです。
小さくならない場合は、不要なデータを削除したり、他のディスクなどに移したり、ゴミ箱を空にしたり、デフラグしたりして空き容量を確保して下さい。
縮小する領域のサイズは変更しないで、できるかぎり縮小しておくとよいでしょう。後で移行先のディスクに合わせて拡大します。
縮小ボタンを押してしばらく待つと、次の絵のようにパーティションが縮小され、未割り当て領域ができています。
イメージバックアップを取得する
Windows標準の機能を使って、ドライブのイメージバックアップを取得します。
Windows7/8
「k本的に無料ソフト・フリーソフト」に丁寧な説明があります。
Windows 7 のイメージバックアップ機能
http://www.gigafree.net/faq/backup/
Windows2012
「imation」の以下手順で取得しました。
Windows Server 2012 / 2012 R2標準バックアップツールを使ったバックアップ手順
http://www.imation.co.jp/rdx/backup/process_win-s2012_basic.html
HDDを取り出し、SSDを接続
バックアップを取得し終わったら、マシンをシャットダウンします。
HDDを取り出して、SSDに入れ替ます。
よほど薄型のノートPCでもない限り、プラスのドライバー一本でHDDを取り出せるようになっているはずです。
入れ替えが終わったら、電源を入れます。
SSDにはOSが入っていないので、[Operationg System Not Found]的なメッセージが表示されるはずです。
システム修復ディスク/回復ドライブ/OSインストールメディアからイメージバックアップを復元
最初の手順で作成した、システム修復ディスク/回復ドライブ/OSインストールメディアをPCに入れ、電源を入れます。
表示されたメニューから「詳細→イメージでシステムを回復」を選択します。
復元するイメージを指定して画面の指示に従って進めます。
復元にはしばらく時間がかかります。
復元が完了したら、システム修復ディスクを取り出してからコンピューターを再起動します。
HDDの時とまったく変わらないデスクトップが起動するはずです。
パーティションの拡大
無事Windowsが起動したら、パーティションをSSDの大きさに合わせて拡大します。
パーティション縮小の時と同じく、コントロールパネル → 管理ツール → コンピュータの管理 から、 記憶域 → ディスクの管理 と進みます。
拡大するパーティションを右クリックして、「ボリュームの拡張」を選択します。
可能な限り「ディスク領域(MB)を選択」の値を大きくします。
SSDのディスク領域いっぱいまでパーティションが拡大されました。
これでSSDへの移行は完了です。
*1:ハードディスクの箱に書かれているサイズは1K=1000ですが、OS上は1K=2^10=1024と違いが有るためです。 1024^2/1000^3=1.0485となります